虚構太郎

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今日の一曲 FAIRWAY/SUPERCAR

スーパーカーといえば、ナンバーガールくるりなどと同じく主に8、90年代の海外のオルタナミュージックに影響を受けたバンドとしてデビューし、その色の濃いノイジーでポップなギターロックをやっている1stアルバムスリーアウトチェンジと、その後IDMなどの影響を受けてかつタイアップ曲が何曲も入った4thアルバムのHIGHVISIONが有名だと思う。そしてFAIRWAYが収録されている3rdはやはり先程いった二つのアルバムの間の変化の過渡期といった感じでバンドサウンドは残しながらも打ち込みのドラムやIDMなどの電子音楽っぽい音響が盛り込まれ、より洗練された雰囲気になっている。

FAIRWAYは連続しているKarmaと並んでアルバムのハイライト的な曲になっており、Karmaの終わりから継続する打ち込みのキックとともに、初期のころを彷彿とさせるいしわたり淳治のキャッチーなギターフレーズから始まる。ポップな曲調とダンスミュージックっぽい打ち込み、そしてナカコーとフルカワミキのデュエットがなんとも祝祭的でそれまでのミニマルミュージック的なつかみどころのない曲が続いていたことも相まってとても救われる気分になる。いしわたり淳治の歌詞もまた素晴らしく、どうしようもない日常を今まさに曲を聞いてつぶしている聞き手のことを(多分)描いており、その寄り添いがまた泣ける。