虚構太郎

書きます。Twitter→@iamsomepen

Bandowagonesque/Teenage Fanclub

f:id:iamsomepen:20210624162858j:plain

Teenage Fanclubはイギリスの北側、スコットランドの最大都市グラスゴーのバンドで、1989年というグランジ全盛になる直前に結成されて今現在も活動している。グラスゴーを含むスコットランドには80年代からAztec CameraやOrange JuiceといったネオアコバンドやThe Vaselines、The Pastelsといったアノラックバンドが結構いたりして、その流れにTeenage Fanclubがいる。そのあたりのバンドの特徴としては、ロンドンなど含むイングランドのバンドと比べて、ゆるくてポップなところがあると思う。Teenage FanclubもバンドサウンドとしてはグランジなどUSのオルタナロックから影響を受けているけど、核としてはアノラック系のゆるい部分があって、Nirvanaなどのようにシリアスになりきらず日常の延長な雰囲気がとても素敵だ。そのグランジのような歪んだ音とアノラック系のゆるい感じのバランスが個人的に最も好みで、バンドの代表作ともいえるのがBandwagonesqueである。まず一曲目のThe Conceptが名曲でゆったりとしたビートに力が抜けながらもはっきりとしてメロディのある歌、そこにオルタナっぽい厚めのベースと歪んだギターがのってくる感じがいい。そこにきて2曲目にはいたずらみたいなノリで短い激しめのインスト曲Satanが来て、そのあとはポップな曲が続いていく。ほかにはリズムのノリがThe Conceptっぽい4曲目のWhat You Do To Meや疾走感のある6曲目Star Signがお気に入りだけど、アルバム全体の雰囲気がいいのですんなり聞けてしまう。普段は深刻な音楽ばかり聞いているが、たまにはこういった人の温かみを感じるアルバムもいいなと思う。

あとより粗削りな1stアルバムの代表曲Everything Flowsやより抑えめのバンドサウンドになってポップさが強調されたアルバムGrand Prixもおすすめ。

www.youtube.com0