友人宅で朝目覚めた。床で布一枚ひいて寝たが、この布一枚あるかで全然寝心地が違うのは不思議なものだ。
最近気づいたけど、頭だけ日陰に入るのと、頭だけひなたに出ているのとでどちらが涼しいと感じるかで、前者の方が断然涼しい。明らかに陽に当たっている面積は前者の方が大きいのに。暑さの感覚は単に皮膚の温度センサーを総合しているわけではなく、五感全てに影響されている、とすると例えば「涼」とかいた旗をいっぱいたてるのも、風鈴を鳴らすのもあながち間違いじゃない。
寝転ぶ時もクッション性だけの問題ではなく、表面の手触りが感覚的に重要なんだ。個人的にはスベスベの上で腰を落とすのがどうにも苦手で、皮のソファーは落ち着かないし、フローリングの上で座るのも微妙。足の裏だけついてる分には何も違和感はないけど。だったら、ざらざらとしたコンクリートの上の方が寝心地良く感じることすらある。
ほんでもって、誘われるがまま、歌舞伎を映画館で見にいくことに。シネマ歌舞伎というらしく、歌舞伎の公演の映像が編集され映画になっている。
まず、見ていて全く話が入ってこない。セリフはよく聞けば、古風ながらわかる日本語。そこに所作、舞台などに目が向くと途端に台詞が頭に入ってこない。
あと驚くべきことに、同じ人の表と裏を表現する?ために、二人で同じ人を演じている。同じ服装をした女方二人が舞っていて初見では、何が何だかさっぱりだった。スタッフロールで同じ役名が二つあって、あれは同じ役だったのかと気づく。
話がわからなくても所作が見事で、例えば花道から主演の役者がすり足でやってくる時、全く縦の軸がブレぬまま、素早く前進するので、ホバークラフトかと思った。
音楽はかなりかっこよくて、台詞中にアヴァンギャルドなタイミングで「ヨー、ポン」のポンの部分の太鼓が鳴ったり、三味線の刻み、太鼓、声楽隊の単純ながら緊密なビート、よく分からない音階にゾクゾクする。
やはりよく分からず、ふと物思いに耽る時間も多々あったものの、とにかく凄いものを見たと感じる。
















