新型コロナウイルスが中国で流行り始めた1月、僕は一人イタリアにいっていた。主な動機としては、大学で西洋の古典絵画について学ぶ機会があってルネサンス期の絵画を見たいと思ったのと、ジョジョ第5部の聖地巡礼がしたかったという二つあった。5部の聖地巡礼に関しては先駆者がブログに旅行記を載せていたので旅程の参考にさせてもらった。旅の中心となるジョジョの奇妙な冒険5部について簡単に概要をいうと、治安がよくないことでお馴染みナポリで、ギャングスターを夢見る主人公ジョルノジョバーナがギャングだが人望の厚いブローノブチャラティと出会い成り上がりを目指す話だ。そして作者の荒木飛呂彦がイタリア好きなこともあって、作中にはイタリア各地の観光地、例えばナポリ、ポンペイ、ローマ市街地、ヴェネツィアなどの実際の風景が数多く登場する。5部はその以前を読んでいなくても全然楽しめるし、個人的に1番熱いところなのでぜひおすすめしたいところだがそれはさておき、聖地は南はナポリから北はヴェネツィアまでとイタリア各地に散らばっているのに対して日程が1週間程度ということで割と過密な感じになってしまった。ということでまずナポリから段々と北上してヴェネツィアを目指し、各都市に1〜3日程度滞在というスケジュールにして計画を立て始めた。古典絵画については5部の聖地がそもそも主要観光地、つまり美術館や教会のありそうな歴史的都市にあることから、自然と旅程に組み込めた。
