虚報太郎

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RORO/BOAT

BOATは1996〜2001年に活動していた日本のバンドで、当初はファンクっぽいポップな曲をやっていた(あんまり初期のアルバムは聞いてないので適当だけど)。それでも突然ジミヘンばりの歪んだギターがいきなり入ってきたり、叫んでいたりとどこか狂気のある感じが絶妙でいいのだが、ラストアルバムであるROROではかなり趣向が変わっている。ファンクらしい踊れて騒がしく明るい感じは身を潜め、それまでのBOATらしいポップなメロディは随所にありながらも落ち着きのある反復的な、いわゆるポストロック風味になっており何かの終わりを想起させる。一曲目の「All」がいきなり名曲で、MogwaiやExplosion In the Skyなどの轟音ポストロックを彷彿とさせる、静かなパートからジワジワと盛り上がっていく鉄板構成だけどやっぱりいい。また、「Roots of Summer」のサビ後カッティングをしてるあたりのダウナーな感じもや、「Tuesday」の囁くような歌とアコギの哀愁漂う雰囲気もお気に入りだ。そして最後の「Circle Sound」は今までのBOATとROROが合わさったような曲で、クラブミュージックやマッドチェスターを思わせるビートの強めなドラムにポップな歌メロだけど、一方でギターの冷えた音色や歌の投げやりさがどこか空虚でアルバムの中では1番好き。