虚報太郎

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今日の一曲 1日目

Good Morning, Captain/ Slint

SlintのSpiderlandの好きなところの一つはどこにもぶつけようのない負の感情が抑制的な静と破壊的な動という両極端なもので表現されているところで、特にこのアルバムの最後の曲はそういった特徴がよく表れていると思う。ひたすら繰り返される不穏で抑圧的なフレーズとボソボソと呟くような歌は、同じように反復的なミニマル音楽のものとはやはり毛色が違っていて、どうしようもない袋小路をぐるぐる回っているような感じがする。そしてときおりディストーションの効いたギターが割り込んで緊張感が増していく中、最後にはノイジーなギター「I miss you!」と歌というよりは叫びが入り終わる。ちょうど同時期のNirvanaとは静と動という構成やマイナスなものをぶつけているという面では近いものを感じる一方で、甘いメロディが排除され長めな一曲な中で淡々と進行していくSlintがよりシリアスで強いカタルシスを感じられると思う。