午前髪を切りに行き、帰ってきて昼寝をした。
夕方17時、外は暗い。
日々、失ったものに引かれることがある。本当に些細なものでは、財布に入っていたけど捨ててしまった旅先のチケット、前に使っていたスマホのケースなど。嫌だからといって溜めておくわけにはいかない、実際あると邪魔だし、キリがなくなってしまう。
また、他者は、自分ではない。他のものの真似はできても、全てを一致させることはできない。そもそも場所は一つしかない。
お風呂の中で、壁に吸い付く水滴たちを眺めていた。重力に歪められ、水は下部によっており、膨らんだお腹のようになっている。水滴は、重力に抗っているが、次第に落ちていき、湯船に落ちると、跡形も無くなってしまう、その流れた跡を除いて。