いきなり私事で恐縮だが、今回ひさびさにBig Blackを聞いたらかつてないくらいの一撃を食らってしまった。一曲目のJordan, Minnesotaからドラムマシーンによる凶悪なビートともはや冒涜的な金属的爆音ギターが炸裂し、2曲目のPassing Complexionのイントロからひたすら繰り返される色んな意味でキャッチーなギターリフ、そして大名曲Keroseneに至るまでは本当に凄まじい。Big Blackの良さはなんだかんだドラムマシーンを採用しているところにあると思う。音は破壊的だがなんだかんだいいリフを刻むギターと歪ませたドラムマシーンの無機質なビートの組み合わせにより、ロック的なダイナミズムと同時にテクノやインダストリアル的な反復の心地よさも兼ね備えている。また両者の露悪的でやりすぎの音作りがまた素晴らしく、この辺のやりすぎ感が後にAlbiniがやるバンドRapemanやShellacにはない良さだと思う。ここまで露悪的だと一周回ってユーモアスにも感じられ、その歪んだユーモアが世の全部をどうでも良く感じさせてくれる。1ミリも「グッドミュージック」じゃない感が逆に最高だ。
まさに躁な感じなPassing Complexion
https://youtube.com/watch?v=HCeipaA8KCg&feature=share
Atomizerとは関係ないけどギターの音がやたらかっこよかったので