1. Speed Trials
2. Alameda
3. Ballad of Big Nothing
4. Between the Bars
5. Picture of Me
6. No Name No. 5
7. Rose Parade
8. Punch and Judy
9. Angeles
10. Cupids Trick
11. 2:45 AM
12. Say Yes
Elliott Smithの好きなところは?、と聞かれたら身も蓋もないけど、「純粋に曲がいいところところ」と答えると思う。この"Either/Or"というアルバムは、ドラムやベースはいるものの基本的には歌とアコースティックギターがメインで、演奏もElliott Smith一人によるものだそうだ。一曲目の"Speed Trials"がまず素晴らしい曲で、特徴的なスネアの音と消え入りそうな歌声が非常に哀愁漂い、このアルバムを象徴しているなと思う。この曲はElliott smithの当時の彼女の家であったアパートの一室で録音したそうで、本当かどうかわからないが彼女が寝ているから静かめな録音になった*1らしい。また3曲目の"Ballad of Big Nothing"は、空間系の処理をしたようなアコギとベースで密室感はありつつも奥行きを感じられる、前半最大の盛り上がりを見せる曲になっている。その他にも、何だかんだテクニカルなギターであることを痛感させられる"Angeles"やエレキギターが使われロックちっくで熱い"Cupids Trick"などどれもいい曲な中、やはり最後の"Say Yes"が個人的には思い入れがある。それまでの曲とは異なり、コーラスは存在するものの最後まで弾き語り形式が貫かれ、曲としてはアルバムの中でとびぬけてキャッチャーなメロディをもつものになっている。アルバムでの位置としては、The Velvet Undergroundの3rdアルバムの"After Hours"を彷彿させるが、こうやって最後にこぼれるようにしてシンプルでポップな曲を出されると流石にまいっちゃうね。
*1:下記サイト内 "Today's song is Speed Trials"で始まるスレッド参照