最近HIPHOPを聞いてみたりしてるけど、かっこいい曲が結構あった。
まずN.W.A.の「Straight Outta Compton」。グラセフのカーラジオで流れていそうな、自分のヒップホップ像にそのまま合うような感じの曲だけど、完全にやられた。デカい音で鳴ってるビートが単純にカッコいい。ラップというのはひたすら何かを語るように歌ってるわけだし、リリックの内容も重要なんだろうけど、英語は全く分からないので純粋に音楽として好きだなという感じ。
今度は日本から、BUDDHA BRANDの「ILL 伝道者」。好きな理由は、先述の曲と近くやっぱり単純に音としてかっこいいから。というか、ギターみたいな上物の音の使い方とかビートとかそもそも曲自体もN.W.A.に似ているかもしれない。でも構成として普通にラップしてるところがバース、そのあとの「伝道者ILL」と繰り返すところがコーラス(サビ)みたいな構成になってるのは分かりやすくて聞きやすいのかも。
今度はアルバム単位で、キングギドラの「空からの力」。これは個人的に先述の2曲とは毛色が変わって、トラック主体というよりはラップが主体という感じがする。英語であるN.W.Aはさておき、BUDDHA BRANDの「ILL伝道者」なんかは日本語だけどもあまりリリックが入ってこない。ラップを言葉というよりは音として曲の一部に組み込んでいるような印象を受ける。それに対してキングギドラは対照的に、ラップで雄弁に語ってくる印象がある。そこで語られる内容は大体「お前らを俺らがぶっ飛ばす」みたいな雰囲気で、若さが微笑ましくていい。
「スタア誕生」急に始まるストーリー仕立てのリリックに驚く。
曲単位に戻ると、キミドリの「自己嫌悪」。これは、内省的なリリックが面白い。勝手なイメージでヒップホップは基本的には俺すげーみたいなこと言ってるか、それかもっとアジテーションしてるかのように、とにかくちょっとマッチョだと思ってた。それこそBHUDDHA BRANDとかキングギドラは前者の雰囲気を感じる。そこにきてキミドリの特にこの曲は、最後に繰り返される「時々自分が不安になる」というリリックに象徴されるように、とにかく暗い。かくいう自分もどちらかといえば暗い側なので、こういうリリックの方が性に合う。
あとおまけに一曲。いとうせいこう & TINNIE PUNXの「MONEY」。日本のヒップホップの先駆的な曲で、出たのが1986年らしい。リリックはスチャダラパーみたいなちょっとふざけた感じ。バンドサウンド主体のトラックがかっこいい。
なんだかんだで日本のやつが多かったけど、それは意味がすぐ取れて面白かったからだと思う。あとサウンドの好み的に90年代周辺のものばっかだった。
Madvillainみたいな音で聞かせる系は元々ちょっと好きだったけど、キングギドラとかラップで聞かせるものの魅力が分かったのは大きな収穫でした。