虚報太郎

書きます。Twitter→@iamsomepen

7/3

ブックオフで見つけたシャガールの画集を読んでいた。画集と言ってもただ絵が並んでいるわけではなく、生い立ちから時系列順に人生、画業を追った文章があり、それに付随するように絵が載っている。鮮やかな原色をくすませたような色、素朴な形によって構成されたシャガールの絵は、自分にとっては全くの異国絵であるはずなのに、ノスタルジーを感じる。寓意や宗教性に満ちた絵には、残酷ながら暖かい、ヒューマニズム的視座のある世界が広がっている。同じくロシア出身のカンディンスキーにも、近い趣向があり、同様にノスタルジーを感じるけど、彼はもっと宇宙とか形而上にいってしまい、人間がいなくなる。