虚報太郎

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Deerhunter - Cryptograms

2ヶ月前くらいにDeerhunterに急にハマり出して、1ヶ月間ずっと聞いていた。最初ハマったのは『Microcastle』というアルバムで「Cover Me Slowly」の溶けるようなメロディに一発かまされたからなんだけど、それに続いてそのほかのアルバムを聞くようになった。

今回取り上げる2ndアルバム『Cryptograms』は、先述した『Microcastle』の一つ前のアルバムで、Pitchforkにも高く評価され、バンド躍進のきっかけとも言える。

このアルバムは、それ以降のアルバムに比べると、キャッチーな曲は少なめでどちらかといえば、CANやNEU!に代表されるクラウトロックのような、音の面白さや反復の心地よさを狙った曲が多くて、個人的にとっつきずらかったのだが、聞いていくうちにこれはこれで最高だという結論に至った。

アルバムの最初「Intro」はまさにインストの音響的なアプローチの曲で、水の音が印象的で心地よい。そして続く2曲目「Cryptograms」は、同時期でいうとLCD Soundsystemのようなディスコパンクなノリだけど、裏でなっているギターのフィードバックノイズの盛り上がりで、目が血走るヤバめのハイになる。

4曲目「Lake Somerset」も2曲目と同じような感じだが、ボーカルがこもってよりillな雰囲気でかっこいい。

そしてなぜか後半になると、ポップになってきて、「Spring Hall Convert」の1分40秒過ぎた後の繰り返しはすごくメロウだし、9曲目の「Strange Lights」は出だしから泣きメロだし、最後の

Was not seen again

が印象的な「Heatherwood」もその流れに入れられそう。

 

これは偏見だけど、2000年以降のインディロックはどこか小洒落た感じの印象があり、あんまり聞かないでいたが、Deerhunterは音づかいなど洗練され綺麗なところはありつつ、暗く退廃的で、好みのやつだった。

次は『Microcastle』について書きたい。