前回のブログの通り、現在ヨーロッパ旅行中で、今はチェコのプラハにいる。詳しい旅行記は、来月に書こうと思っているので、ここでは、聞いている音楽について。
旅先では、土地にゆかりのある曲を聞くのが、いいよなあと思っていたが、全く関係なく、日本のバンドであるBuck-Tickばっかり聞いていた。周りの人が少し前にハマっていて、その時はあまりノレなかったが、今になって急にきた。
まず、聞いたのが『TABOO』という比較的初期のアルバム。
一曲目の『ICONOCLASM』、サイレンのようなギターとひたすた繰り返す4ビートのドラムやベース、そして妖艶なボーカルが強い印象に残る。メインの繰り返しとカッティングパートと吐息パートと、大きく3つくらいの曲展開が効果的に配置されていて、かっこいい。
続く『東京』、歌謡曲を彷彿させる歌と、コーラスの聞いたギターが印象的。
80年代の終わりという時代性もあってか、上2曲は特に、ポストパンク*1の色が強い。
アルバム最後の曲も素直に熱い。
『TABOO』というアルバムは、ポストパンクという当時のイギリスのロックと歌謡曲という日本のポップスが、それぞれの要素は依然として残りつつ、上手いことハマってるというイメージ。カレーでいうと、玉ねぎやじゃがいもが溶け切ってはないけど、それはそれで美味い、みたいな?
それ以降、2000年代のアルバムまで一回聞いてきて、ひとまず90年代のアルバムをよく聞いている感じ。
もう一つ聞いていたのが plentyで、これは新鮮なものではなく、2000年代以降の邦ロックとして、浪人時代から聞いていた。二十歳前後に聞いていた音楽は、もはや"他人"な感じがせず、すっかり癒着してしまっているので、それについて真摯に人に伝えるということが難しい*2。特に2000年代以降の邦ロックには、一つの潮流として、ナイーブな若者の共感を誘う感傷的で内省的なものがあり、余計にその傾向が強い。