虚報太郎

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3/18 "Hearts of Gold"の気持ち

気分の波にのまれて今日は午前から何やってんだろう俺状態になってしまった。割と意図して専攻から趣味、人間関係までも固定せずに宙ぶらりんにしているはずなのに、自ら梯子を外してしまう。はっきりいってどうしようもないので、気が晴れるまでほっておく。何も手がつかないなか音楽だけはいけそうだった、Neil Youngを聞くことにした。"Hearts of Gold"のノスタルジックなメロディが聞きたくてまず"Harvest"を流す。やはり一つ大名曲が真ん中あたりにあるだけでアルバムは締まるなという気がした。そして次に"After The Gold Rush"をかける。特別好きな曲はないけど、朴訥とした空気が居心地よくきける不思議なアルバムだ。そして最後は"On The Beach"。Neil Young本人的には、色々と不幸が積み重なったこともあってあまり良く思っていないアルバムの一つらしいけど、個人的にはNeil Youngを好きになったアルバムでもあり一番気にいっている。まず1曲目"Walk On"がめちゃくちゃにいい。始まりは、Neil Youngの曲の中では比較的爽やかというか明るいかんじで続く歌も軽やかなノリなんだけど、Chorus部分の「Oh, baby~」というところで急に湿っぽくなり、その緩急にやられてしまう。また2曲目"See the Sky About To Rain"もサイケな名曲で、Neil Youngの鼻にかかったような歌声と時代を感じる電子ピアノによる美しいメロディが何ともいえないノスタルジックな世界に連れていってくれる。その後は語弊を恐れず言うと心地の良い'中弛み'で、ダルダルな何をやってるかはあんまり覚えていないけど気分は悪くない曲が続く。そして、最後の曲'Ambulance Blues'のイントロのコードが始まると、"蛍の光"が流れたときみたいに終わりを感じる。とはいえなぜか9分くらいあってなかなか終わらせてはくれない。

こうしてNeil Youngの黄金時代であろう70sの名盤を3つ聞いた。基本的にダルダルな雰囲気で、そもそもNeil Youngの声がどこか情けない感じだが、そんな空気感に安心してしまう。そこには、別に気を張って背筋を伸ばさなくてもいい、'情けなさ'の美学みたいなものがあるのかもしれない。

こうして音楽を聞いても大して気は晴れないどころか、むしろ感傷センサーを刺激して悪化することもある。それでも他に良いことはないし、誤魔化しくらいにはなるのでいいかといったところでシメとしたい。