虚報太郎

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8/24 ニューヨーク2日目 (MoMA)

MoMAの外観は、ニューヨークのビルの一つに馴染んでおり、"MoMA"という旗でようやく気がつく。朝10時半を回ったあたり、既に開館しているエントランスの前には、人が列をなしている。中もかなり混んでいそうだなあと思ったら案の定、東京の目玉企画展くらい混んでる。最初は、ストレスがヤバくて、イヤホンして耐えていたが、3つ目の部屋で、ピカソの『アビニヨンの娘たち』を目の当たりにした瞬間に消し飛んだ。

MoMA(Museum of Modern Art)は1929年に設立された現代美術館で、印象派以降の近代絵画の名作からそれ以降のあらゆる現代美術を収蔵している。ニューヨーク五番街近く(東京でいうと銀座?)の一等地にあり、広さはそこそこといったところ。

展示空間は現代美術館らしく白を基調としている。展示の配置は、基本は時代順、カテゴリーや画家ごとに区切られる、一般的な感じ。とにかく、19世紀末から20世紀中頃までの西洋絵画激動の時代の名作がたくさんあって気圧される。モネ、セザンヌゴッホゴーギャン、ルソー、ピカソマティスからポロック、ロスコなど。いいものがあって1870-1940のフロアではどの部屋でもうおおおと歓声が出る絵画がある。ただ1970-のコレクションはパッとしなかった。品揃えが悪いのか、こっちがあまり現代美術に興味がないだけなのか。

個人的ハイライト

パブロ・ピカソ アビニヨンの娘たち

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美術の教科書に必ず載っているような有名絵画だけど、実物にここまで感動するとは思わなんだ。5人の集団裸婦像で、キュビズム的処理により、遠近法的な空間構成が一つ一つの面となって画面の上に再構成されてる。その面たちの構成がリズミカルで、見ていて飽きない。また色彩の配置も素晴らしく、布の青や、壁の茶色が効いている。まさしく絵としてカッコ良さを極めている中で、中心の二人の娘たちがじっとこちらを見つめている。この目線、絵を破るようなもの、語らずして語るものがこの絵を一段階上の次元にあげている。